コード表記のしくみ:書き方のルールと超簡単な覚え方

ここでは、コード表記の仕組みについて解説しています。
複雑そうに見えて意外と簡単ですので、サクッと学んでしまいましょう。

コード表記の大まかな仕組み

いきなり細かいルールを話し始めると混乱するかもしれませんので、まずは大まかなコード表記の仕組みを理解してください。

コードは大きく分けると、以下の2つから成り立っています。

ルート(根音)というのは基準音のことです。要は、「その音を基準としてコードをつくりますよ」ということです。

一方、右側はコードの種類です。コードの種類は、全て基準音との音程間隔で決まります。

コードは基本的に3度の積み重ねで作られるので、コード構成音には自ずと「ルート・3度・5度・7度」が含まれるはずです。

つまり、あのワケの分からない記号や文字は、そのうちの何度の音がどう移動するのかを説明しているだけなのです。

ギン

音程や度数についてある程度理解ができていることを前提に話しますので、不安な人は「音楽理論の超基本:音程の仕組みと度数の数え方」の記事ををざっと読んでおくことをお勧めします。

もちろん、一音だけが移動する場合もあれば、基準音以外の全ての音が移動する場合もあります。

いずれにしても、左側で基準音を表し、右側でコードの種類(基準音との音程間隔)を表しているということを押さえておいてください。

コード表記の大体のイメージがつかめたでしょうか?

コードの種類とその一覧

基本的な形のコードとしては以下の種類があります。

ギン

先程の図の右側の部分ですね。

 

コードネーム 表記(コードシンボル)
メジャートライアド なし
マイナートライアド m/minor/-
ディミニッシュトトライアド dim/◦/(-5)
オーグメンテッドトライアド aug/+
サスツー sus2
サスフォー sus4
メジャーセブンス M7/maj7/▵7
マイナーセブンス m7/min7/-7
ドミナントセブンス 7/dom7
マイナーメジャーセブンス mM7/m(maj7)/-maj7
マイナーセブンスフラットファイブ m7(-5)
ディミニッシュトセブンス dim7/◦7
オーグメンテッドセブンス aug7/+7
シックス 6
マイナーシックス m6
サスペンデッドセブンス 7sus4

これらの記号を使って、基準音との音程間隔を表現しているのです。

こんなに覚えられないと感じるかもしれませんが、これから説明するポイントさえ押さえておけば、簡単にコードを導き出すことができますから安心してください。

コード表記のルール

詳しい説明に入る前に、コード表記のルールの大原則ともいえるものがあります。

それは、基準音との音程間隔が、「長3度・完全5度・短7度」の場合は表記しなくていいということです。
※「超カンタン(長完短)だから表記しない!」で覚えてしまいましょう。(笑)

これらの度数は良く使われるのですが、それをいちいち書いていると、表記がややこしくなってしまいます。
そのため、なるべく簡潔に表現するためにこれらの度数は省略されます。

それを踏まえたうえで、コード表記のルールを一つずつ見ていきましょう。

まずは、三和音とセブンスコード(四和音)の区別からです。

セブンスコードは「7」を表記する

三和音(トライアド)の場合は表記をする必要はありませんが、セブンスコードの場合は多くの場合「7」という表記がコードシンボルに含まれます。
※例外としてディミニッシュトセブンスは「◦」のみの表記の場合があります。

  • C→三和音 CM7→セブンスコード
  • Csus4→三和音 C7sus4→セブンスコード
  • Cm(-5)→三和音 Cm7(-5)→セブンスコード

とりあえず、三和音なのかセブンスコードなのかは、区別できるようにしておきましょう。

短3度は「m」、長7度は「M7」を表記する

先程、基準音との音程間隔が、「長3度・完全5度・短7度」の場合は表記する必要がないことを説明しました。

逆に短3度、長7度の場合はどうでしょうか?

この場合、3度は、短3度の場合だけ「m」と表記し、7度は、長7度の場合だけ「M」と表記します。

そのため、コードシンボルに「m」が入っていれば3度は「短3度」ですし、「M7」が入っていればセブンスコードで7度が「長7度」だと考えていいわけです。
※短3度は「m/minor/-」長7度は「M7/maj7/▵7」という表記も使われます。

逆に「長3度」や「短7度」は表記しませんから、「m/M」の表記がなければ、ほとんどの場合それらを構成音に持っていると考えることができます。

  • C7→長3度、短7度
  • CmM7→3度、7度
  • Caug7→長3度、短7度

減5度は「(-5)」、増5度は「aug」を表記する

次は5度を考えましょう。

5度は、減5度の場合は「(-5)」、増5度の場合は「aug/+」で表し、完全5度の場合は表記しません。

  • Cm→完全5度
  • Caug7→5度
  • Cm7(-5)5度

ギン

ここまでのことを押さえておくだけでも、かなりのコードを割り出すことができますよ。

「dim」はディミニッシュを表す

「dim/◦」の表記はディミニッシュを表します。

ディミニッシュとは、「ルート・短3度・減5度・減7度」から成る和音を指します。

そのため、三和音のディミニッシュはここから7度をのけた、「ルート・短3度・減5度」ということになりますが、これまでに学んだ、「短3度はm」、「減5度は(-5)」で表すということを考えると、「〇m(-5)」という表記も使えることが分かります。

逆にセブンスコードの場合、これに更に7度だけ足して「〇m7(-5)」としたくなりますが、これだと「ルート・短3度・減5度・短7度」になってしまいます。(M7を表記しない場合は「短7度」でしたよね?)

これだと別の種類のコードになってしまいますから、セブンスコードの場合は「dim7/◦7」の表記が必要です。

まとめると、ディミニッシュは三和音の場合、「dim/m(-5)/◦」。セブンスの場合、「dim7/◦7」という表記が使われるということになります。

  • Cdim→ルート・短3度減5度
  • Cdim7→ルート・短3度減5度減7度
  • Cm7(-5)→ルート・短3度・減5度・短7度

ギン

ややこしく感じますが、ディミニッシュは「ルート・短3度・減5度・減7度」とだけでも覚えておくと、それ以外は今までの知識で乗り切れます。

sus系、6系は度数ごと変化する

これで最後です。

これまでは、3度、5度、7度を基準に変化していましたが、sus系、6系は度数自体が変化します。

表記(コードシンボル) 度数
sus2 ルート・長2度・完全5度
sus4 ルート・完全4度・完全5度
7sus4 ルート・完全4度・完全5度・短7度
6 ルート・長3度・完全5度・長6度
m6 ルート・短3度・完全5度・長6度

またややこしいのがで出来たと感じるかもしれませんが、数字の部分がいずれも長音程か完全音程に置き換わっているだけです。

また「7sus4」で短7度、「m6」で短3度が出てきていますが、「7度が長7度の場合は表記しない」、「3度が短3度の場合はmを表記する」というこれまで覚えたルール通りに考えると全く難しくないでしょう。

逆に覚えておかないと混乱するのが、どの音が移動したかです。

sus系は3度の音が移動しますが、6系は7度が移動しています。

まとめ

まずはコード表記の仕組みから。

  • コード左側で基準音(ルート)を表し、右側で基準音との音程間隔を表す
  • コード構成音は基本的に「ルート・3度・5度・7度」から成り、右側にくる記号や文字はそれらの音がどう移動するかを表している

続いてコード表記のルールです。

  1. 「長3度・完全5度・短7度」は表記しない
  2. セブンスコードは「7」を表記する
  3. 短3度は「m」、長7度は「M7」を表記する
  4. 減5度は「(-5)」、増5度は「aug」を表記する
  5. 「dim」はディミニッシュ(短3・減5・減7)を表す
  6. sus系、6系は数字の部分が「長音程or完全音程」に変化する

正直sus/6系辺りは出会う確率は少なそうですが、この際覚えておきましょう。

また、コードの種類ごとの音程間隔を割り出すことができても、実際に弾けなければ意味がありません。

それで、鍵盤上でコードをすぐに見つけることができるようになりたい人は、以下の記事が参考になると思います。

コードを一瞬で探す方法:長3度・完全5度・短7度を覚えようコードを一瞬で探す方法:長3度・完全5度・短7度を覚えよう