米津玄師「感電」を楽曲分析してみた~独特の雰囲気はこうしてつくる!

米津玄氏「感電」の楽曲分析

今回は米津玄師さんの「感電」を題材に楽曲分析してみたいと思います。米津さんの曲は色々と面白いギミックがあるので分析していて楽しいです。あの独特の雰囲気を出せる仕組みを紹介したいと思います。

原曲はキーC#なのですが、説明のためにキーCとして考えます。

分析、Aメロ

先ずはAメロの部分です。

[Aメロ]
(逃げ出した~)Cm Dm Gm B♭
(まわり回って~)Em E♭ Am D

※Cマイナーのダイアトニックコード:Cm Dm-5 E♭ Fm Gm A♭ B♭

出だしのコード進行を見る限りCマイナースケールですが、二小節目の(まわり回って~)の所からいきなりCマイナースケールの構成音ではないEが出てきたりと意味不明です。

セオリー通りコード付けをすれば以下のようになるはずです。

[Aメロ]
(逃げ出した~)Cm Dm Gm B♭
(まわり回って~)Dm D♭ Gm C←(もしくはCm)

これだとほぼCマイナースケールのダイアトニックコードだけで進行をつくることができます。

本来であればこのようになる進行を、米津玄師さんは二小節目のコード進行のみ全音程上にあげることで面白い効果をつくっています。

セオリー通りすれば青の部分ですが、赤の部分に来ているということです。すごいですよね?

米津玄師が本名という事実以上に驚きです。

、、、、、それはいいか。汗

そもそも全音程上のDマイナースケールは構成音自体はCメジャースケールとほとんど変わりません。この曲自体はマイナースケールを使っていますがE♭、A♭、の二音さえメロディで使用していなければ干渉しません。

この曲の場合は、メロディにE♭が含まれてしまっていますから二小節目の初めのEmコードが鳴った時少し外れた印象をうけます。米津さん的には気にする必要のない(というかそれがむしろ面白い?)レベルなのでしょう。

また二小節目を全音上にあげることで、初めのCmに帰ってきた時の「解決感/着地感」が強くなるというメリットもあります。

分析、サビ

続いてサビです。

[サビ]
(たった一瞬の~)Cm F B♭ E♭
(食べつくそう~)A♭ - G C

注目すべきは最後のGです。

なぜマイナースケールのGmを使わないの?と感じるかもしれません。

おそらく、Gmを使うとCへの解決感が弱く、着地感が得られにくいというデメリットがあるからだと思います。そのためあえてGを使いメロディでも構成音のBを使うことでメジャースケールの響きをあえて使っているのでしょう。

このように、マイナースケールの面白い響きを取り入れつつ、必要なところでは思い切ってメジャーから借りてくるパターンは他の曲でも多用しています、

結論

米津さんはアンビリーバボー。

この曲以外にも楽曲分析していますので是非どうぞ。